CAT導入後の評価
―CATご導入いただいて良かったことを教えてください。
吉川様:まず、何と言っても管理者のテスト準備にかかる時間が圧倒的に削減されました。大きなプロジェクトだと、数日分は削減されていますね。従来のツールでは、テストケースのインポートだけでも、Excelに保存して、さらに取込みフォーマットに変換してからインポートする必要がありました。弊社の製品はブラウザアプリケーションなので、多ブラウザ検証が必要な場合が多く、ブラウザ毎にテストケースを登録しなくてはいけなかったのが、CATはケースと実行列が分離しているため、登録作業工数の削減が期待どおり達成しました。
米沢:切り替えの目的であったテスト管理者の工数削減が実現したのは嬉しい限りです。ほかに切り替えて良かったことはありましたか?
吉川様:期待値以上の効果がありましたよ。CATを使い始めて分かったのですが、テスト実行時に進捗管理がリアルタイムで把握できることがかなり有効でした。従来はメンバー間での進捗や状況の違いを、チャット、口頭、メールなどで都度やり取りしていましたが、それがなくなりました。テスト実行者からもかなり評判が良かった点です。また、各メンバーの進捗に対する意識が大きく改善しました。CATはテスト実行者ごとに進捗が可視化されるので、必然的に期限に対する意識が高くなりました。それによって、管理者の進捗確認の段取りがしやすくなりましたね。あと、もう一点。品質に関わる部分で、テストケースの入れ替えや修正が従来に比べ容易になりました。かつてはその登録作業の煩雑さから、テストの変更があったとしてもケースを変更せず、読み替え等で対応していました。後ほど更新するつもりでも、後回しで更新されず、それがトラブルのもとになっていました。CATに変えてからは、すぐにテストケースを修正して、テスト更新できるのでトラブルが解消されています。書き換えやすさに加えて、閲覧性の高さもあり、テスト管理者、実行者双方ともがメリットを感じている部分です。
米沢:品質管理部以外に対しては、CAT導入のメリットはありましたか?
お客様の声を開発に生かしたいと語る SHIFT米沢
開発の進捗や品質状況は、営業に役立つという稲垣様
吉川様:部署間での合意形成が容易になりました。それまでQC側から開発に対して、テストの状況や見直しを説明する際の資料作りにすごく手間がかかっていたんですが、CATは常に過去の推移と今後の予定が見えるので、そのまま開発との協議に入れます。半年ぐらい前の話ですが、CATを使って100,000ケースを超えるような大規模プロジェクトを実施しました。「このスケジュールじゃ、予定通りリリース出来ない」というのがかなり早い段階で判断できて、すぐに開発部を巻き込み協議しました。早期に気づけたので、その後のリカバーも早くて、無事リリースすることができました。あの時は本当に、CATに助けられました。CATで見える化が実現されたので、進捗確認を定期に実施し、常に状況を確認する文化が社内に出来ました。
稲垣様:営業側からしても、リリースのスケジュールは、営業戦略を考える上で大事です。この時は、CATで見える化されたことで、営業戦略も早期に練り直すことができました。本当に感謝しています。
吉川様:この件があって、CATの社内認知度はあがりましたね。実際利用頻度も上がりましたし、今後アカウントも増やし、更に展開する予定です。