「ホットペッパー」や「じゃらん」など、私たちの日常を便利で充実したものにするサービスを発信し続けるリクルートライフスタイル様に、同社のソフトウェア開発をサポートするツールとしてCATをご利用いただいています。CAT導入の経緯から、今後期待されている効果やご要望まで広くお伺いしました。

CAT導入の経緯について



― CATをご導入いただいた理由をお教えください。



山崎様:社内の各プロジェクトで蓄積されるテストケースを一括管理し、スピーディに分析して全社のノウハウにするためのツールとしてCATを導入しました。 CATの導入以前の弊社では、各プロジェクトがそれぞれのやり方で開発プロセスを回し、テスト工程は主にExcelで管理をし、テストケースも手集計でまとめるようなスタイルを取っていました。
しかし、それでは管理者は必要なデータをすぐ手に入れることもできませんし、有益なデータが蓄積されていかないことも課題でした。 そんな中、現場発信により導入した課題管理や企業向けWiki等の社外ツールが、思っていた以上にスムーズに組織に定着しました。それであれば、以前からテスト業務の課題としていた業務効率の改善に向けて、外部ツールが活用できるのではないかと思いました。そこで、現場からの評価が高かったCATを導入することとし、トライアルを経て今回の本導入に至りました。


菅:トライアル期間には、CATの機能向上のきっかけにつながるご意見も多くいただき、ありがとうございました。実際に本導入を決めて頂いたときは本当にうれしく思いました。

品質保証においてデータ分析を重視する山崎様

CAT導入後の評価



― 実際にCATを使用された感想を教えてください。


山崎様:それまでの開発プロセスに大きな影響を与えることなく、テストケースの管理・進捗の共有が簡単になったことはもちろん、メンバーが問題なく使いこなしてくれている点が非常に良かったと思っています。
使っていく中で、長く使えば導入時に期待していた効果を得られることは見えていましたが、導入当初は新しいツールを使うことに現場プロジェクトは混乱しないか、生産性は低下しないかを心配していた部分もありました。しかし、結果として心配していたことは一切発生しませんでした。
それならば、より広い範囲に適用したほうがメリットは大きくなると思い、この度、利用対象プロジェクトの大幅な拡大を決めました。現時点では、弊社でQA業務に関わるほぼ全員(約120名)がCATを利用していますが、将来的には、開発者への導入もしていきたいと思っています。


菅:結果を評価いただいたと実感しており、開発者として本当に報われた思いです。今後は、より大きな範囲でのご利用をご検討いただいているということで、最適な開発プロセスの実現に向けて、また新しい課題に一緒に取り組ませて頂ければと思います。

今後、CATに期待すること



― CATに対して、どのような効果を期待されていますか?


山崎様:理想とする開発環境を社内に構築する上で、プラットフォームのような役割をしてほしいと思っています。テスト業務は、日本ではまだまだ開発の後工程として扱われることが多いのですが、これではQAに携わるエンジニアのスキルも意識も上がっていきません。私は、QA業務はもっと企画者に近い立場で開発の上流工程にある要求仕様の検討段階から要件定義をし、開発の進行に合わせてテスト仕様書を作成・更新し続けるべき仕事だと考えています。この考え方を社内の文化として定着させたいのです。

私が、以前に勤めていたIT企業では、QA部門は製品リリースの最終判定を決めるほどの力を持って仕事をしていました。
QA部門は、常に開発の上流工程から開発に関わり、障害が起きれば即座に原因を分析し、サービス側が検討している再発防止策もすべて把握し管理をしていました。だからこそ、QA部門のメンバーは自分の業務が製品の品質向上に貢献するものだという誇りを持っていました。
その結果が、製品品質を担保することにつながっていたと思っています。このような開発の在り方を弊社でも実現するためにも、CATを使ってテストと障害を紐づけ、よりよい開発に応用していける環境をつくりたいですね。

菅:海外では、テスト業務にあたるエンジニアには開発と同等以上のスキルを求められますよね。企画側から降りてきた要件を理解し、開発と平行してテスト仕様書を書かなくてはいけません。CATの開発が行われているインドでもこの考え方が既に主流です。これから日本でも当たり前になる重要な考え方だと思います。

― 今後CATを利用するにあたり、ご要望などはありますか?


山崎様:弊社で使用している課題管理ツールとの連携強化と、テスト業務の自動化につながる機能ですね。

1つ目にあげた課題管理ツールとの連携が今よりもさらに進めば、発生した障害に対してよりリアルタイムに対策を講じることができますし、開発のリードタイムを短縮した上で品質を向上させることもできます。2つ目の自動化テストツールとの連携も、実現すればテスト業務をさらに効率よく、生産性の高いものにすることが出来ます。このような機能が追加されれば、弊社の開発業務の改善にさらに貢献いただけるツールになるのではないでしょうか。

菅:ご要望いただいた課題管理ツールとのより一層の連携はもちろん、自動化も今後開発に注力していくべき機能だと考えています。これからも、お客様の声をお伺いしながら機能改善を進めてまいります。

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